2012年 08月 10日
NHK芸術劇場「右手の病を乗り越えたピアニスト、レオン・フライシャー」
2009.12.07に掲載した記事を少し書き直しました。
「正しく 情報を 伝える」 大切さをあらためて感じました。
***********
NHK芸術劇場「右手の病を乗り越えたピアニスト、レオン・フライシャー」を見ました。
「最後まで諦めてはいけない。最後まで可能性はあり続ける。わたしがそうであったように。」
「8時間ものむやみな練習で天才になれると思ってしまう。が、集中力は4~5時間しか続かないものだ。
練習以外にも”豊かな感性”を育むための時間を惜しまないで欲しい。」
レオン・フライシャー氏の言葉からも演奏からも、深く・強いメッセージが伝わってきました。
本当に素晴らしい番組でした。
フライシャー氏のジストーニアは”音楽家のジストーニア”と呼ばれる
反復性の運動障害であるそうです。
「演奏しようとすると動かない」という症状だと説明がありました。
番組の中で、女性司会者は幾度となく「ボトックス(ボツリヌス菌毒注射)」による治療によって
レオン・フライシャー氏のジストーニアが回復した・・・と報じたのですが、
「ボトックス治療でも改善がみられなかった」というのがフライシャー氏自身のコメントです。
(アカデミー賞短編ドキュメンタリー部門にノミネートされた作品でのコメント)
残念ですが、この番組ではRolfingによる改善は一言も報じられませんでした。
現在でも、フライシャー氏はRolfingのケアをうけていると、担当しているRolferが語っています。
RolfingはNHKが使用できる”固有名詞”ではないのでしょう。
けれども、日本にも多くおられるだろう”演奏家のジストーニア”の改善を求める方々に
”事実”をきちんと伝えることが大切ではないか・・・と残念です。
最後まで諦めてはいけない。最後まで可能性はあり続ける。
「よい治療法がない」といわれている”演奏家のジストーニア”だけに、
作為的な情報操作によって、Rolfingという”可能性”へのひとつの事実を
消し去ってしまう事は、可能性を探す人々への 大きな”損失”であるように思います。
公平であること。正しくあること。が、あたりまえになりますように。
*****************
これを機会に過去の記事を集めてみました。
その後に、名古屋のRolfer・小鹿さん、宮尾さんのお二人が翻訳してくださった記事
(ピープル誌1998年2月26日号より抜粋)を再度掲載いたしました。
Two Hands ~ジストニアからの復活 / 公認アドバンスロルファー・ テッシー女史~
ジストーニア ~再生・復活の可能性 レオン・フライシャー氏~
Two Hands と ピアノの森 ~ジストニア と 腱鞘炎
Two Hands
***************
ピアニスト レオン・フライシャー
再び感覚と共に ピープル誌(1998年2月26日号)
- 30年後、ピアニスト・レオン フライシャーは力を失っていた右手の使用を復活した -
(前略)
1964年、フライシャー(当時36歳)は彼の世代の中で最もすばらしいアメリカ人のピアニストであると広く考えられていました。その頃彼は、彼の右手小指が弱くなってくるという問題に気付き始めたのです。そのため、彼はそれまでよりも一生懸命、以前より長い時間練習するようになりました。フライシャーはその頃のことを「指が反応するのを嫌がっているようだった」と言います。フライシャー(現在67歳)はバルチモアにある彼の家のリビングルームで「実際、不本意にも指が(ピアノを弾くために)指を丸めることを拒んでいるようだった」とも話します。悲惨なことに、その後右手の薬指も同じ状態になり、その10ヶ月後には右手の残りの指も同じ状態になりました。クリーブランド・オーケストラと予定していたツアーもキャンセルし、泣く泣く他の予定もキャンセルせざるをえませんでした。その右手の回復の兆候が全く見られなかった時、彼は彼の輝かしいキャリアが突然の終わりを迎えたのだと認識しました。「私は絶望していました。自殺という言葉が心を過ぎりました。」と彼は言います。
その過程の中で医者はどう治せるのかわかっていませんでした。(彼の症状である、筋肉や組織が反復性の過剰使用によって傷つけられてしまうという症状に、1980年にようやく反復性ストレス疾患という名前がつきました)。彼の右手はとても丸まってしまっていたため、自分の名前を書くことが何とかできるくらいで、フライシャーはいろいろなセラピーを次から次へと受けました。「コルチゾン注射を打ったり、神経が脊柱のどれかによって圧迫されていないか調べる為脊柱に染色剤をいれX線で撮影したり、手の神経に針を刺し刺激を与え反応にかかる時間をみる神経誘発テストを行ったり、すべて素晴らしいものでした」。
彼はまた薬も色々試しました。パーキンソン病患者に一時解放を与えられるL-ドパ、筋肉に弛緩を起こすボツリヌス中毒を引き起こすボツリヌス菌などです。そういった通常考えられるトリートメントに効果は得られず、フライシャーは催眠療法、鍼、バイオフィードバックなどの代替医療に目を向けました。彼は数週間エルハルト式セミナートレーニング(自己啓発のトレーニング)にさえも参加しました。医者に心身の問題かもしれないと言われ、精神科医にも会いに行きました。
(中略)
そして昨年2月、13年間連れ添っている彼の妻でありバルチモアのガウチャー大学で音楽を教えるピアニストである、キャサリン・ジェイコブソン(48歳)は彼を説得してディープコネクティブティシューへアプローチするロルフィングと呼ばれるものを受けさせます。彼女はフルートの演奏の質を上げる為にロルフィングを受けていたのです。フライシャーは練習後いつも手のストレッチや休息をとるようにしていたので、彼の指の筋肉を過度に収縮させてしまっていることはないと信じていました。しかし、たった3回ロルフィングを受けた後に、彼は彼の右手が緩んだように感じたのです。彼のロルファーであるテシー・ブルンガードは「私は彼の手、腕、手首の組織を、私の指や指関節や時には肘を使ってワークします。彼の腕の組織は柔らかくなり始めました」と言いました。(中略)
彼が両手で演ずるピアニストとしてのカーネギーホールでの成功後、手がさらに強くなるにつれて、ニューヨーク・タイムズは“彼の努力だけではなく、彼のピアノの演奏技術”を賞賛しました。フライシャーはサンフランシスコ・シンフォニーとベルリン・フィルハーモニーとの競演を予定しています。彼は彼の苦しい体験を通じて成長したと感じています。「以前はただの両手が使えるピアニストでした。しかし私の身におこったことは私の人生、意識、そして人間性を膨らませました」と彼は言います。
訳者あとがき:
今現在もレオン・フライシャーは活躍しており、今年行われたアカデミー賞ではショート・ドキュメンタリー・フィルムに彼の復帰第一弾CDのタイトルと同じ“Two Hands”という名の作品がノミネートされました。(2007年4月現在)
※この記事はBODY BY ROLFINGによって翻訳されました。
*************
反復性ストレス疾患に働きかけるロルファーのアプローチ
ドイツ人ロルファーでもありリサーチャーでもあるRobert Schleipのリサーチ記事より抜粋。
手根管症候群と反復性ストレス疾患Siana Goodwin, 公認アドバンスロルファー
Siana Goodwinは1980年に公認ロルファーになり、1983年にアドバンスロルファー、1997年にロルフムーブメントプラクティショナーになりました。1992年から1998年にかけて、彼女は世界の大きな補聴器製造会社の1つであるスターキーラボラトリーInc.において、反復性ストレス疾患の軽減と予防をするコンサルタントとしてロルフィングを行っていました。全米そしてブラジルにおいて、肩複合体や腕の問題への彼女のアプローチ法を教え、今現在もアメリカのミネソタ州でロルフィングワークをしています。
私がスターキーラボラトリーでロルフィングを始めた時、手根管症候群に対してとても限られた見解しかありませんでした。多くの人が考えるように私も手根管症候群は正中神経がもっとももろい手首のみに問題の全てがあると考えていました。ロルフィングを続け、さらに勉強するにつれて、手根管症候群や他の反復性ストレス疾患(腱鞘炎等)の様々な異なる要因を見つけました。
(中略)
手根管症候群の特有のコンディションは正中神経の活動の衝突です。手根管症候群の有無は神経の種々の刺激の伝達力を決める筋電図検査によって確認されます。神経の衝突は手の痛みやしびれ、そしてそれだけではなく手の存在筋、特に屈筋とそれとは反対の親指の筋肉の衰えも見られます。手根管症候群のひどいケースでは筋肉の萎縮もみられます。
しかし、中には手根管症候群の攻撃を先行できる状況もあり、これらもまた痛みや無感覚の症状を生み出します。通常それらは血液を制限してしまう長期に渡る筋緊張によって起こります。血流が制限される時、筋肉や神経が、修復に必要な栄養を受け取れないだけでなく、通常の筋機能からうまれる代謝産物の移動も制限されます。そのまわりの組織にうまれる水腫(浮腫)もその辺りの圧や緊張を高めてしまいます。多くの反復性ストレス疾患(腱鞘炎等)の問題は、緊張→血流制限→水腫→そしてそのうちシビアな問題へと導いてしまうさらなる動きの制限、というサイクルの中で発生します。
反復性ストレス疾患(腱鞘炎等)の問題を生み出す筋緊張は、反復性の動きや精神的ストレスによる体と感情に影響する出来事によって起こります。私の経験では、すでに神経が傷つけられていたり、手根管症候群が完全に発展している場合、どのようなボディーワークも直接的にその症状を軽減するかということに関しては、最小限の助けにしかなりません。しかし、反復性ストレス疾患(腱鞘炎)等を引き起こす小さな怪我の長期にわたる繰り返しの中では、緊張や水腫を減らし、血流を高め、反復性ストレス疾患(腱鞘炎等)の症状を軽くする異なる動きを促進することにおいて、ボディーワークは多大なる助けとなるでしょう。
ロルフィングは、この種のワークに対し特に優れています。なぜならロルフィングはただの症状の軽減の為だけにワークするのではなく、ロルフィングの重要視するところは動きの癖(パターン)や体全体の緊張を改善するところにあるからです。
※この記事はBODY BY ROLFINGによって翻訳されました。
「正しく 情報を 伝える」 大切さをあらためて感じました。
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NHK芸術劇場「右手の病を乗り越えたピアニスト、レオン・フライシャー」を見ました。
「最後まで諦めてはいけない。最後まで可能性はあり続ける。わたしがそうであったように。」
「8時間ものむやみな練習で天才になれると思ってしまう。が、集中力は4~5時間しか続かないものだ。
練習以外にも”豊かな感性”を育むための時間を惜しまないで欲しい。」
レオン・フライシャー氏の言葉からも演奏からも、深く・強いメッセージが伝わってきました。
本当に素晴らしい番組でした。
フライシャー氏のジストーニアは”音楽家のジストーニア”と呼ばれる
反復性の運動障害であるそうです。
「演奏しようとすると動かない」という症状だと説明がありました。
番組の中で、女性司会者は幾度となく「ボトックス(ボツリヌス菌毒注射)」による治療によって
レオン・フライシャー氏のジストーニアが回復した・・・と報じたのですが、
「ボトックス治療でも改善がみられなかった」というのがフライシャー氏自身のコメントです。
(アカデミー賞短編ドキュメンタリー部門にノミネートされた作品でのコメント)
残念ですが、この番組ではRolfingによる改善は一言も報じられませんでした。
現在でも、フライシャー氏はRolfingのケアをうけていると、担当しているRolferが語っています。
RolfingはNHKが使用できる”固有名詞”ではないのでしょう。
けれども、日本にも多くおられるだろう”演奏家のジストーニア”の改善を求める方々に
”事実”をきちんと伝えることが大切ではないか・・・と残念です。
最後まで諦めてはいけない。最後まで可能性はあり続ける。
「よい治療法がない」といわれている”演奏家のジストーニア”だけに、
作為的な情報操作によって、Rolfingという”可能性”へのひとつの事実を
消し去ってしまう事は、可能性を探す人々への 大きな”損失”であるように思います。
公平であること。正しくあること。が、あたりまえになりますように。
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これを機会に過去の記事を集めてみました。
その後に、名古屋のRolfer・小鹿さん、宮尾さんのお二人が翻訳してくださった記事
(ピープル誌1998年2月26日号より抜粋)を再度掲載いたしました。
Two Hands ~ジストニアからの復活 / 公認アドバンスロルファー・ テッシー女史~
ジストーニア ~再生・復活の可能性 レオン・フライシャー氏~
Two Hands と ピアノの森 ~ジストニア と 腱鞘炎
Two Hands
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ピアニスト レオン・フライシャー
再び感覚と共に ピープル誌(1998年2月26日号)
- 30年後、ピアニスト・レオン フライシャーは力を失っていた右手の使用を復活した -
(前略)
1964年、フライシャー(当時36歳)は彼の世代の中で最もすばらしいアメリカ人のピアニストであると広く考えられていました。その頃彼は、彼の右手小指が弱くなってくるという問題に気付き始めたのです。そのため、彼はそれまでよりも一生懸命、以前より長い時間練習するようになりました。フライシャーはその頃のことを「指が反応するのを嫌がっているようだった」と言います。フライシャー(現在67歳)はバルチモアにある彼の家のリビングルームで「実際、不本意にも指が(ピアノを弾くために)指を丸めることを拒んでいるようだった」とも話します。悲惨なことに、その後右手の薬指も同じ状態になり、その10ヶ月後には右手の残りの指も同じ状態になりました。クリーブランド・オーケストラと予定していたツアーもキャンセルし、泣く泣く他の予定もキャンセルせざるをえませんでした。その右手の回復の兆候が全く見られなかった時、彼は彼の輝かしいキャリアが突然の終わりを迎えたのだと認識しました。「私は絶望していました。自殺という言葉が心を過ぎりました。」と彼は言います。
その過程の中で医者はどう治せるのかわかっていませんでした。(彼の症状である、筋肉や組織が反復性の過剰使用によって傷つけられてしまうという症状に、1980年にようやく反復性ストレス疾患という名前がつきました)。彼の右手はとても丸まってしまっていたため、自分の名前を書くことが何とかできるくらいで、フライシャーはいろいろなセラピーを次から次へと受けました。「コルチゾン注射を打ったり、神経が脊柱のどれかによって圧迫されていないか調べる為脊柱に染色剤をいれX線で撮影したり、手の神経に針を刺し刺激を与え反応にかかる時間をみる神経誘発テストを行ったり、すべて素晴らしいものでした」。
彼はまた薬も色々試しました。パーキンソン病患者に一時解放を与えられるL-ドパ、筋肉に弛緩を起こすボツリヌス中毒を引き起こすボツリヌス菌などです。そういった通常考えられるトリートメントに効果は得られず、フライシャーは催眠療法、鍼、バイオフィードバックなどの代替医療に目を向けました。彼は数週間エルハルト式セミナートレーニング(自己啓発のトレーニング)にさえも参加しました。医者に心身の問題かもしれないと言われ、精神科医にも会いに行きました。
(中略)
そして昨年2月、13年間連れ添っている彼の妻でありバルチモアのガウチャー大学で音楽を教えるピアニストである、キャサリン・ジェイコブソン(48歳)は彼を説得してディープコネクティブティシューへアプローチするロルフィングと呼ばれるものを受けさせます。彼女はフルートの演奏の質を上げる為にロルフィングを受けていたのです。フライシャーは練習後いつも手のストレッチや休息をとるようにしていたので、彼の指の筋肉を過度に収縮させてしまっていることはないと信じていました。しかし、たった3回ロルフィングを受けた後に、彼は彼の右手が緩んだように感じたのです。彼のロルファーであるテシー・ブルンガードは「私は彼の手、腕、手首の組織を、私の指や指関節や時には肘を使ってワークします。彼の腕の組織は柔らかくなり始めました」と言いました。(中略)
彼が両手で演ずるピアニストとしてのカーネギーホールでの成功後、手がさらに強くなるにつれて、ニューヨーク・タイムズは“彼の努力だけではなく、彼のピアノの演奏技術”を賞賛しました。フライシャーはサンフランシスコ・シンフォニーとベルリン・フィルハーモニーとの競演を予定しています。彼は彼の苦しい体験を通じて成長したと感じています。「以前はただの両手が使えるピアニストでした。しかし私の身におこったことは私の人生、意識、そして人間性を膨らませました」と彼は言います。
訳者あとがき:
今現在もレオン・フライシャーは活躍しており、今年行われたアカデミー賞ではショート・ドキュメンタリー・フィルムに彼の復帰第一弾CDのタイトルと同じ“Two Hands”という名の作品がノミネートされました。(2007年4月現在)
※この記事はBODY BY ROLFINGによって翻訳されました。
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反復性ストレス疾患に働きかけるロルファーのアプローチ
ドイツ人ロルファーでもありリサーチャーでもあるRobert Schleipのリサーチ記事より抜粋。
手根管症候群と反復性ストレス疾患Siana Goodwin, 公認アドバンスロルファー
Siana Goodwinは1980年に公認ロルファーになり、1983年にアドバンスロルファー、1997年にロルフムーブメントプラクティショナーになりました。1992年から1998年にかけて、彼女は世界の大きな補聴器製造会社の1つであるスターキーラボラトリーInc.において、反復性ストレス疾患の軽減と予防をするコンサルタントとしてロルフィングを行っていました。全米そしてブラジルにおいて、肩複合体や腕の問題への彼女のアプローチ法を教え、今現在もアメリカのミネソタ州でロルフィングワークをしています。
私がスターキーラボラトリーでロルフィングを始めた時、手根管症候群に対してとても限られた見解しかありませんでした。多くの人が考えるように私も手根管症候群は正中神経がもっとももろい手首のみに問題の全てがあると考えていました。ロルフィングを続け、さらに勉強するにつれて、手根管症候群や他の反復性ストレス疾患(腱鞘炎等)の様々な異なる要因を見つけました。
(中略)
手根管症候群の特有のコンディションは正中神経の活動の衝突です。手根管症候群の有無は神経の種々の刺激の伝達力を決める筋電図検査によって確認されます。神経の衝突は手の痛みやしびれ、そしてそれだけではなく手の存在筋、特に屈筋とそれとは反対の親指の筋肉の衰えも見られます。手根管症候群のひどいケースでは筋肉の萎縮もみられます。
しかし、中には手根管症候群の攻撃を先行できる状況もあり、これらもまた痛みや無感覚の症状を生み出します。通常それらは血液を制限してしまう長期に渡る筋緊張によって起こります。血流が制限される時、筋肉や神経が、修復に必要な栄養を受け取れないだけでなく、通常の筋機能からうまれる代謝産物の移動も制限されます。そのまわりの組織にうまれる水腫(浮腫)もその辺りの圧や緊張を高めてしまいます。多くの反復性ストレス疾患(腱鞘炎等)の問題は、緊張→血流制限→水腫→そしてそのうちシビアな問題へと導いてしまうさらなる動きの制限、というサイクルの中で発生します。
反復性ストレス疾患(腱鞘炎等)の問題を生み出す筋緊張は、反復性の動きや精神的ストレスによる体と感情に影響する出来事によって起こります。私の経験では、すでに神経が傷つけられていたり、手根管症候群が完全に発展している場合、どのようなボディーワークも直接的にその症状を軽減するかということに関しては、最小限の助けにしかなりません。しかし、反復性ストレス疾患(腱鞘炎)等を引き起こす小さな怪我の長期にわたる繰り返しの中では、緊張や水腫を減らし、血流を高め、反復性ストレス疾患(腱鞘炎等)の症状を軽くする異なる動きを促進することにおいて、ボディーワークは多大なる助けとなるでしょう。
ロルフィングは、この種のワークに対し特に優れています。なぜならロルフィングはただの症状の軽減の為だけにワークするのではなく、ロルフィングの重要視するところは動きの癖(パターン)や体全体の緊張を改善するところにあるからです。
※この記事はBODY BY ROLFINGによって翻訳されました。
by rolferK
| 2012-08-10 11:21
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