2005年 09月 28日
もうひとつ の チョコレート工場
全国の映画館の中には、上映中に「甘いチョコレートの香り」を漂わせるところもある・・・とか、
チョコ独特の、あのカカオの香りに包まれたら・・・どんなにハッピーでしょう。
そんなことを思いながら、今日久々に「チョコレート工場」に大好きなレーズンチョコを買いに
行ってきました。春には櫻が美しい、生活廃水の流れ込むにごった川沿いの角地に、5階
建ての「チョコレート工場」はあります。
外から見たら、本当にその中で「あの、甘くて、可愛くて、美味しい」チョコレートが生まれて
いるところには思えないほど、静かで、香りもありません。
ただ、子供用のイスを荷台に据えた自転車が 何台も工場の周りにとめられていて、
中では若いお母さん達が働いているだろうことが分かります。
誰もいないようなガラスドアのインターホンに向かって「レーズンチョコをください・・」と
言って、少し重いドアをグ~っと押し開いて 中に入ります。
すると、人の気配の全くない空間イッパイに チョコレートのカカオの香りが 鼻の奥をつく
ほど濃厚に充満しています。けして、「チョコレート工場の中」には入ることができないけれど、多分それが工場のなかでは一番「薄い香り」なのだろう・・といつも思うのです。
すばらくは、そのカカオの香りだけが 唯一吸い込める空気です。
すこ~しは鼻もなれますが、それでも鼻の・そして喉の奥は「カカオは香辛料である」と
いわんばかりに、熱い刺激を感じていました。
私の待たされる誰も居ない空間に、チョコレートのはいった手提げ袋をもって出てくる人は、
全身まっ白で清潔な作業着と顔のわずかが見えるだけの白い被り物で頭をスッポリ覆った
女性でした。
きっと、表の自転車に乗ってきた人でしょう。
一日をこのチョコレート工場ではたらいて、待っている子供たちをお迎えに行った時、きっと
子供たちは「お母さんの甘い香り」を胸いっぱいに吸い込むのだろうな・・。と、思いました。
チョコレート工場「サロン・ド・ロワイヤル」
大好きなレーズンチョコ